プライベート 毒親

毒親の現在(2020年)|毒親の娘が母になる(6)

2020年4月7日

こんにちは!トリじょ(日英中トリリンガル女子)のマミです(現在妊娠10か月&産休中)。

 

今回は「毒親の娘が母になる」シリーズ第6回目で、毒親の現在についてフォーカスをあてます。

医師の夫と、高学歴で容姿端麗な子供に囲まれるはずだった毒親・母の人生。

実際は夫と離婚、長女(トリじょの姉)は失踪、次女(トリじょ)は何度も転職を繰り返し、そして自身は再婚を経験。

そんな母の2020年4月現在までをお伝えします。

 

プロフィールで「Sense of Humorが大事」とうたっていますが、「毒親」がテーマだけに、不快になることはあっても、笑いや感動をよぶことはありません。

が、現在30代前半のトリじょ、紆余曲折ありながらも仕事を持ち、結婚&妊娠という、同年代の女性が経験できるコトを経験できるまでに、人生の軌道回復しています

そういう意味では、ハッピーエンドではないにしても、マイナスの人生から普通に近い人生になったというノーマルエンドで本シリーズ終わりますので、読者の皆さまご安心ください。

 

本シリーズが、毒親で苦しむ読者だけでなく、幸運にも幸せな家庭で育った読者にも、有益な情報になれれば幸いです。

 

その他「毒親の娘が母になる」シリーズ記事はこちら。

  1. 毒親を定義&7つのパターン化した第1回目は、毒親と不幸率100%の絶望家族|毒親の娘が母になる(1)
  2. トリじょ家の毒親をお伝えした第2回目は、トリ女家の毒親|毒親の娘が母になる(2)
  3. トリじょ家毒親の毒親思考と毒親の毒親をお伝えした第3回目は、毒親の自己愛・毒親の毒親|毒親の娘が母になる(3)
  4. トリじょ家父と両親の離婚をお伝えした第4回目は、父の不在・両親の離婚|毒親の娘が母になる(4)
  5. 毒親に育てられた子供をお伝えした第5回目は、毒親に育てられた子供たち|毒親の娘が母になる(5)
  6. 毒親の現在(2020年)をお伝えした第6回目は、本記事を読み進めていただきたい。
  7. 毒親からの人生を取り戻す方法をお伝えした第7回は、毒親から人生を取り戻す|毒親の娘が母になる(7)

毒親とは

「毒親」の産みの親・米国セラピストのスーザン・フォワードは、その著書『毒になる親 一生苦しむ子供』(日本語訳:玉置悟)で「毒親」を下記のように定義する。

  • 子供に対するネガティブ行動が執拗に継続・・・・・し、成長後も子供を苦しめ続ける有害な親

 

さらに氏は、「毒親」を特徴ごとに下記7つのパターンに分類した。

毒親と異常な自己愛|毒親の娘が母になる(2)

各毒親の簡単な特徴は下記で、

  1. 暴力を振るう親:子供を叩きたいという衝動を抑えられない親
  2. 性的な行為をする親:非常に倒錯し、性的な興奮を目的として子供に触れる親
  3. 義務を果たさない親:ネグレクトをする親
  4. アルコール中毒の親:子供から子供の役を奪い取ってしまう親
  5. 「神様」のような親:「親は絶対であり、子供は常に親のいう通りにしなければならない」と考える親
  6. コントロールばかりする親:干渉し、いつもコントロールしていないと気がすまない親
  7. 残酷な言葉で傷つける親日常的かつ執拗・・・・・・・に、ひどい言葉で攻撃を加える親

各毒親の子供への精神的影響など、より理解を深めたい読者は下記第1回目をお読みいただきたい。

 

そしてトリじょ家の毒親は、下記3つの毒親パターンに該当する。

    • 5. 「神様」のような親:「親は絶対であり、子供は常に親のいう通りにしなければならない」と考える親
    • 6. コントロールばかりする親:干渉し、いつもコントロールしていないと気がすまない親
    • 7. 残酷な言葉で傷つける親日常的かつ執拗・・・・・・・に、ひどい言葉で攻撃を加える親

トリ女家毒親の具体的な毒親事例について、より理解を深めたい読者は下記第2回目をお読みいただきたい。

変わらない毒親

米国公認心理療法士のキャリル・マクブライド氏は、自己愛強い毒親(母)とその娘に焦点あてた著書『毒になる母 自己愛マザーに苦しむ子供』で、毒親は変わらない点くり返し訴えている。

 自己愛人間はたいてい、真の愛情や共感が示せない。あなたはその事実を受け入れるしか選択肢がないのだ。まずは「自分の母親に能力の限界がある」という事実を受け入れよう。母親がいつか変わるかもしれない、という希望は棄てることだ。

10章 回復のステップ1 どう見えるかではなく、どう感じるか

治療不可能な母親たち

あなたの母親が完全な自己愛性パーソナリティ障害であれば、態度や行動が変わる見込みは薄い。不可能とは言わないが、長期にわたる集中的な治療が必要だ。しかも、母親みずから治療を望む必要がある。だが、このパーソナリティ障害の人が進んでセラピーに通い、自分のパーソナリティを変えたいと望むことはまずない。

13章 回復のステップ4 母親とどう向きあうか

 

キャリル・マクブライド著『毒になる母』(日本語訳:江口泰子)

 

実際、トリじょ家の毒親・母も離婚や長女(トリじょの姉)の失踪、再婚を経て、性格が多少・・おだやかになったものの、下記毒親の特徴が完全になくなったわけではない。

  • 5. 「神様」のような親:「親は絶対であり、子供は常に親のいう通りにしなければならない」と考える親
  • 6. コントロールばかりする親:干渉し、いつもコントロールしていないと気がすまない親
  • 7. 残酷な言葉で傷つける親日常的かつ執拗・・・・・・・に、ひどい言葉で攻撃を加える親

その根本的な原因は、『毒になる母』に記載ある通り、自身の危機にその場しのぎ的に行動するため、あやまちを認めて改善することがないからだ。

「毒になる親」は、自分の危機にどう反応するか

「毒になる親」は、問題が起きるとそれを自分・・のバランスを崩す脅威と受けとめる。そして、恐れとフラストレーションを露骨にあらわし、その結果が子供にどういう影響を及ぼすかについてほとんど考えることなく反射的に反応・・・・・・する。

 

第八章 「毒になる親」はなぜこのような行動をするのか

スーザン・フォワード著『毒になる親 一生苦しむ子供』(日本語訳:玉置悟)

事実、不必要な制約の多かった息苦しい家族生活20年や、金に汚くもめた泥沼離婚劇について、母は「よく覚えてない」の一言で済ませてきた。

さらには、離婚について、父の長年にわたる不在を喜んでいた事実とは裏腹に「(父に)どん底に落とされた」としょうし、完全なる被害者だと思いこんでいる節さえあるだ。

 

とは言うものの、子供の教育(学歴)、金、美(健康)に強い執着見せた母も、離婚という(本人にとって)大きな不名誉から多少は学びを得たようだ。

子供(姉とトリじょ)が大学入学したことで、教育へのこだわりは自然消滅。

泥沼離婚劇を経ても自身の望む金額が手に入らず、極端な節約・節制へのモチベーションが大きく低下、残飯入り味噌汁も自然と姿を消した。

美(健康)への強いこだわりは今でも健在だが、離婚後スポーツジム中心の生活をやめた。

 

「そんな執着早めに捨てれば、離婚しなかったのに」と思う読者もきっと多いだろう。

が、一度決めたら止まらない母にとって、それが想像以上に難しいようだ。

続・止まらない毒親

紆余曲折あった20代を経て、30代で結婚したトリじょ

諸事情あって実家近くに引っ越し、お金を払って母に家事サポート(料理)を頼んだ。

共働きで食事に気遣う余裕がなく、せめて週1~2回手料理を食べようという趣旨である。

 

それが良かったかどうかは別として、この家事サポートを通して変わらない毒親、止まらない毒親・母の具体事例を収集したので以下にお伝えする。

症状 母の行動 トリ女の評価
初期 週1~2回、トリ女家に訪問 好意的
中期 訪問頻度が増える、掃除など料理以外も実施 好意的(やや不安)
後期 週5回訪問、トリじょに否定的なコメント増える 否定的
末期 トリじょにかなり攻撃的になる 理解困難
  • 症状:初期~中期(トリじょの評価:好意的)

初期:トリじょの依頼通り、週1~2回、1日1時間程度訪問して料理を作る母。

中期:訪問回数が増えていき、料理以外に掃除もするように。

止まらない母を知っているトリじょは、「週1~2回で良いので、無理して来ないでほしい」旨何度も伝える。

 

  • 症状:後期(トリじょの評価:否定的)

週5日トリじょ家に訪問、「料理できない娘を持って恥ずかしい」「こんな怠惰な娘で(トリじょの夫に)申し訳ない」と仕事から帰宅したトリじょをなじるように。

「週1~2回の訪問で十分(≒平日毎日来るな)」と強めに言うも、「娘(トリじょ)のためでなく、婿むこ(トリじょの夫)のために来ている」と耳を貸さず。

帰宅するのが憂鬱ゆううつになり、母と結婚生活25年続けた父の忍耐力に敬服するトリじょ

 

  • 症状:末期(トリじょの評価:理解困難)

トリ(トリじょの夫)のかんばしくない健康診断結果が母に知られ、「(トリ女が)料理しないからだ」と帰宅後怒鳴られるトリじょ

某有名トレーニングジムに通って3か月で10kg痩せろ、1日1食生活しろ、と短期的な目覚ましい結果を要求する母。

さらに「(トリは)私をイイと思って、あなた(トリじょ)と結婚している」と、トリは(トリじょではなく)母に好意を寄せていると主張。

トリ夫婦、引っ越しを検討。

 

毒親・母から距離を置いた20代。

それからトリじょ30代、母60代になり、毒親思考もかなりおさまっただろうと踏んだのが甘かった。

やはり毒親は変わらないのである。

 

ちなみに、2020年4月現在も母に家事サポートを依頼している。

下記ホリエモン(堀江貴文氏)の著書『あり金は全部使え 貯めるバカほど貧しくなる』に助けられ、奇跡的に母の毒親行為を止めることができたからだ。

 

世間体第一の母は、ホリエモンのような高学歴(東大)、金持ち(実業家)、権威(有名人)に対して非常に弱い。

氏が同書で「特に共働き夫婦は、大変な料理をになう必要ない」旨主張しているのを母に伝えると、それ以降何も言わなくなったのである。

料理は、さらに難易度が上がる。

世の男たちは、家事なんて会社の仕事に比べたら楽なものだ!専業主婦は完璧にできて当たり前!などと思っているだろうが、大きな間違いだ。

完璧にやることはできるけれど、実際は、かなりの報酬を払わないとやっていられない仕事だ。

 

そんな大変な仕事を、夫婦で引き受けることはない。共働きなら、なおさらだ。

家事がぜんぜん苦にならないという人は別にして、外注してしまったらいいと思う。

堀江貴文『あり金は全部使え 貯めるバカほど貧しくなる』

 

言うまでもないが、母はホリエモンの知り合いではない。

ホリエモンが母の老後を世話することもなければ、経済的に援助することもない。

そんなホリエモンの意見は素直に聞き、母の老後を実質的に背負う娘(トリじょ)はこき下ろす。

それが耳順じじゅん(60才)過ぎたかなしき毒親・母なのである。

毒親は悪人か

本記事の最後に、「毒親は悪人か」という新たな角度から毒親・母を見ていきたい。

 

これまで「毒親の娘が母になる」シリーズでお伝えしてきた通り、トリじょ家の毒親・母は家族(父、姉、トリじょ)にとって決して良い人ではなかった。

特に姉からは深い恨みを買っている。

が、そんな母を「命の恩人」としょうして大変感謝し、愛情注ぐ稀有けう男性ひとがこの世でたった一人いる。

母の再婚相手、継父ちちである。

 

母より約10歳年上、1940年代生まれの継父ちち(2020年現在70代)。

高度経済成長期に社会人となり、その真面目な性格ゆえか「会社のために死んでも良い」と思っていたほど定年まで仕事に打ち込んだ。

が、奥様(前妻)を病気で亡くし、長年の無理がたたった定年後は病院に通う日々。

そんな時に出会ったのが母だった。

 

一度こだわると止まらない母の性格が今回ばかりは功を奏し、日々の食事から運動まで継父ちちの生活習慣を徹底的に改善。

そして母の長年にわたる努力が実を結び、健康診断以外病院に行かなくなった継父ちち

結婚10年目になる今でも、継父ちちは母をとても大事にしている。

 

母を「毒親」以外で呼称するなら、「猛烈な思い込み屋の努力家」であろう。

自身で「これが良い」と思ったら脇目わきめも振らずに突き進む。

「これが良い」と思う理由や、突き進む方向は特に考えず、批判されても苦しくとも、とにかく頑張り続ける。

誰も食べない残飯入り味噌汁を長年一人で食べ続けた母が思い浮かぶ。

 

その頑張りが家族の意向に合わないと悪人(毒親)となり、合うと善人(命の恩人)となる。

その性格上、母に中庸の道はないのである

おわりに

これで「毒親の現在(2020年)|毒親の娘が母になる(6)」はおしまいです。

 

2020年4月現在、再婚した両親は大変幸せそうである。

実の娘(トリじょ)が言うのもなんだが、離婚して良かったということになる。

 

また別の角度から言えば、幸せになってもらわないと困るのだ。

そうでないと、子供(姉とトリじょ)を大きく傷つけ、醜い泥沼離婚劇繰り広げた意味がなくなるからだ。

 

そんな両親から、約30年のトリじょ人生史上初めて、喜ばれ、められたことがあった。

30代で経験した結婚と妊娠である。

 

10代の子供(姉とトリじょ)に端麗な容姿と高学歴を求めた両親。

20代で長女(姉)は失踪、次女(トリじょ)は転職を繰り返す。

期待値が大幅に下がったトリじょ30代、両親は普通の幸せにやっと喜べるようになった。

 

最後に本記事で登場した本を以下にご紹介します。

  • スーザン・フォワード著『毒になる親 一生苦しむ子供』(日本語訳:玉置悟)

 

  • キャリル・マクブライド著『毒になる母』(日本語訳:江口泰子)

毒親を網羅的にまとめた『毒になる親 一生苦しむ子供』と異なり、同書は「自己愛強い母(自己愛マザー)」とその娘に焦点あてた内容となっている。

世間体重視の母に苦しんだ娘(トリ女じょ)にとっては同書の方が参考になる部分多い。

が、毒親(母)と息子等、それ以外の親子関係で苦しんでいる読者には『毒になる親 一生苦しむ子供』をおススメする。

 

  • 堀江貴文『あり金は全部使え 貯めるバカほど貧しくなる』

 

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その他「毒親の娘が母になる」シリーズ記事はこちら。

  1. 毒親を定義&7つのパターン化した第1回目は、毒親と不幸率100%の絶望家族|毒親の娘が母になる(1)
  2. トリじょ家の毒親をお伝えした第2回目は、トリ女家の毒親|毒親の娘が母になる(2)
  3. トリじょ家毒親の毒親思考プロセスと毒親の毒親をお伝えした第3回目は、毒親の自己愛・毒親の毒親|毒親の娘が母になる(3)
  4. トリじょ家父と両親の離婚をお伝えした第4回目は、父の不在・両親の離婚|毒親の娘が母になる(4)
  5. 毒親に育てられた子供をお伝えした第5回目は、毒親に育てられた子供たち|毒親の娘が母になる(5)
  6. 毒親の現在(2020年)をお伝えした第6回目は、本記事でお伝えした。
  7. 毒親からの人生を取り戻す方法をお伝えした第7回は、毒親から人生を取り戻す|毒親の娘が母になる(7)
  • この記事を書いた人

Mami@Trilingual in JP, EN and CH

中国語キャリア模索中のアラサー駆け出し日英通訳者。超論理思考の夫に日々脳トレしてもらう、非キラキラ系コンサル妻。2020年4月第1子出産。 Fledgling English-Japanese interpreter, seeking for Chinese career as +α. At the same time, wife who has a consultant husband with ultra-logical thinking. And mother who gave birth in April 2020.

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